A3! 備忘録

基本的に自分用

アバン いつかの未来

メインストーリー

プロローグ

アバン いつかの未来

 

 

 

 

登場人物

 

 

舞台袖

 

咲也

(空っぽだった劇場が、人の熱気でじわじわと温まってくる。

客席は満員。期待や静かな興奮を、幕越しでもひしひしと感じる)

咲也

(千秋楽だ。ここまでやってきたこと、全部出し切りたい。

緊張と不安で膝が笑いそうになる)

 

真澄

……。

咲也 (真澄くんは相変わらずクールだな。オレとは大違いだ)

……。

咲也

(綴くんはずっと台本を読んでるけど、この後に及んで

また台詞変えようなんて言わないよね?)

 



……。
咲也

(至さんもちょっと緊張してるみたいだ。

座長のオレがしっかりしなくちゃ)

シトロン

……。

咲也

(シトロンさんは相変わらず何考えてるか

わからないけど、落ち着いてるな)

 

咲也 ……。
咲也

(大丈夫。何度もだめかと思ったけど、ここまで来られた。

やっとここまで来られたんだ)

咲也

(心が震える。緊張も不安も興奮も全部飲み込んで、

胸の中のつぼみが綻ぶような気がする)

咲也

(笑い出したいくらいわくわくしてくる。

きっと今日、オレたちは初めて満開に咲けるんだ)

 

咲也

そうですよね、カントク……!

咲きてぇ。

真澄

咲かせて。

シトロン

咲きたいヨ。

咲かせてくれるんでしょ?

咲也

オレたちをーー咲かせてください、カントク!