A3! 備忘録

基本的に自分用

第1幕 第34話 ショーは終わらない

  

メインストーリー

第1幕 The Show Must Go On

第34話 ショーは終わらない

 

 



登場人物

監督(いづみ)

鉄郎

 

 

ストーリーを読む

MAKAI劇場

いづみ

(このまま続けるのは無理だ。一旦幕を下ろして、

仕切り直さないとーー)

いづみ すみません! 一旦幕をーー。
ロミオ 『やめろ、ティボルト! もう戦いは終わったんだ!』
いづみ

(え? こんなセリフないよね……?

咲也くんのアドリブ……?)

ーー。
ロミオ 『剣を降ろせ!』
いづみ (The Show must go on……!)
いづみ (これでティボルトとの戦いが続けば、先につながる!)
ティボルト 『ーー死ね、ロミオ!』
ロミオ 『ーーっ』
スタッフ 幕、どうします?
いづみ ーーこのまま続けます。
いづみ (大丈夫だ。みんななら、このまま走り続けられる……)
   
ロミオ 『なんでだよ、なんでこんなことに……』
いづみ

(咲也くん、きっとあの時話してた役者さんと同じくらい、

舞台で生き生きとしてるよ)

   
ジュリアス

『そもそも僕は肉体労働派じゃないんだ。

山登りなんて、もう金輪際ごめんだからな』

ロミオ

『ごめんごめん、次は僕がジュリアスのために

仮死薬の材料を取りに行くよ』

ジュリアス 『あんなことがそうそう何回もあってたまるか』

 

MANKAI劇場 客席

いづみ ……。
いづみ (終わった……幕が、下りた)

 

MANKAI劇場 舞台袖

咲也 ……すごい。今までで一番大きい。
スタンディングオベーションだ。
シトロン どうなるかと思ったヨ!
いづみ 至さん、足、大丈夫ですか!?

 

 

ーー。
えっ、至さん!? そんなに痛いんすか!?
真澄 救急車。
違ーー。
咲也 違う?

なんか今……今までの人生でないくらい、

自分が熱くなってて、笑えるだけ。

泣いてんじゃないすか。
咲也 シトロンさんみたいですよ!
シトロン ワタシ、泣くと笑う間違わないヨ! 深海ネ!
真澄 心外、間違ってる。

 

MANKAI劇場 舞台袖

いづみ ぷっ、あははは!
はは……。
いづみ

(よかった……本当によかった。

今日の公演は、きっと一生忘れられない公演になる)

 

控室

雄三 おう、おつかれ。
いづみ 雄三さん! 来てくれたんですね!
どうっすか。
雄三 まあまあだな。
シトロン 厳しいネ。
雄三 まだまだこれからってことだ。
先が長い。
咲也 ってことは、至さん、これからも劇団にーー?
…………まあね。
せっかく、ゲーム以外で面白いと思えるもの見つけたし……。
咲也 やったああ!
いづみ これからもよろしくお願いしますね!
こっちこそ。
咲也 本当に良かった……っ。
改めてこれからもよろしく、リーダー。
咲也 えっ、リーダー? 座長はこの公演だけなんじゃ……。
いづみ 公演ごとの座長とは関係なく、春組のリーダーも必要だよ。
春組リーダーっていったら、咲也だろ。
真澄 それでいい。
シトロン サクヤがテッキンダヨ。
サクヤ テ、テッキン?
適任と見た。
咲也 シトロンさん、みんな……。
いづみ そういうわけで、これからもリーダーよろしくね。咲也くん!
咲也 ーーこれからも、がんばります!
   
おつー。
咲也 あ、おつかれさま!
客席から見て、衣装、どうだった?
衣装はよかった。
衣装『は』!?
安定の辛口。

他もまあまあだったよ。

舞台で衣装を着るっていうのも楽しそうだし。

役者になれば?
はあ? オレ、衣装係だから。
いづみ

(そっか。幸くんなら、衣装映えするし、

度胸もあるから素質あるかも……)

   
一成 おつピコー。
いづみ あ、一成くん、テレビ局の件、ありがとう! 助かったよ!
一成

大したことないっすわ。んなことより、

いや、マジすげーっすね。舞台かっけー、マジやべー!

一成

JKが『きゃーつづるん!』とか言っちゃってさー、

つづるん神ぽよじゃん!

つづるんとは言ってないっしょ。
一成 マジうらやましー! オレもちやほやされてー!
いづみ (もしかして、一成くんも演劇に興味があるのかな)
鉄郎 ……。
いづみ って、鉄郎さん!? いつからいたんですか!?
鉄郎 ……。
いづみ

今日は本当に鉄郎さんのセットのおかげで、

舞台のクオリティが上がりました。ありがとうございました。

かっこいいっすよね、あのセット。
真澄 作り物に見えない。
たしかに、世界観にぴったり。
鉄郎 ……。
咲也 え、なんですか?
鉄郎 ……。
誰か、支配人呼んできてー!
鉄郎 ……。
鉄郎 ……よかった。
いづみ 鉄郎さんがしゃべった!?
初めて聞こえた!
咲也 ありがとう、鉄郎さん!