メインストーリー
第1幕 The Show Must Go On
第31話 初日
登場人物
監督(いづみ)
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MANKAI劇場
いづみ |
(舞台は原作と同じイタリア、ヴェローナ。キャビュレット家と モンタギュー家が長きにわたって抗争を続けている街ーー) |
ロミオ | 『今日こそ、ロザラインを誘うんだ……』 |
ジュリアス | 『この花をください。宛名にはロザラインーー』 |
ロミオ | 『え?』 |
ジュリアス | 『……誰だ、お前』 |
いづみ |
(一幕、ロミオとジュリアスの出会い。恋敵として出会って、 ケンカをして打ち解けるシーン) |
ロミオ |
『一緒に旅に出よう、ジュリアス。 こんな窮屈な町は飛び出して、世界中を巡るんだ』 |
ジュリアス |
『ロミオ、お前には力がある。僕には頭脳が。 二人ならきっと何でもうまくやれる』 |
ロミオ | 『そう、二人でならどこにでも行けるさ』 |
いづみ |
(二幕、親友のマキューシオに誘われてパーティーに 出かけるロミオ) |
マキューシオ |
『ロミオ、失恋したんだって? 気にするな。女なんて 世界にごまんといるさ。気晴らしにパーティーにでも出かけよう』 |
いづみ | (ここで、ロミオとジュリアスが互いに仇敵の家の息子と知る) |
ジュリアス |
『ロミオ……ロミオ=モンタギューだって? 嘘だろ。本当にお前がモンタギュー家のロミオなのか?』 |
ジュリアス | 『ロミオ、どうしてお前がロミオ=モンタギューなんだ』 |
ロミオ |
『家も名も捨ててくれ、ジュリアス。僕たちにはもっと大きな夢が あるじゃないか!』 |
ジュリアス | 『だめだ、僕は家族を捨てられない』 |
いづみ |
(悩んだ二人はロレンス神父に相談し、 二人で街を出ることを決意する) |
いづみ |
(シトロンくんが苦労したセリフは、 綴くんのアレンジでよくなった) |
ロレンス |
『応援します。争いの種が消える。それはいいこと。 二人の旅路に神のご加護を』 |
いづみ |
(三幕、冒頭のケンカを目にして 早合点したマキューシオとティボルトの暗躍ーー) |
マキューシオ |
『ロミオ、お前は将来この街を背負って立つ男になる。 俺はそんな器じゃない。お前の横でサポートしてやるよ』 |
いづみ |
(ロミオがキャビュレット家との決着をつけようと 勘違いしたマキューシオは、ひそかに準備を進める) |
いづみ | (この辺りから綴くんと至さんの見せ場だ) |
ティボルト |
『モンタギューーだって!? ジュリアス、 こんな夜にそんな話をすると蛇が出るからやめなさい』 |
ティボルト |
『いいか、地震雷火事モンタギューだ。そこまで怖くはないが 厄介な一家だから、いずれ駆除しなくては』 |
いづみ | (ロミオとジュリアスの知らないところで抗争の色が強まる) |
ティボルト |
『俺はお前のことが心配なんだよ、ジュリアス。 乳兄弟である俺が守ってやらなくちゃ』 |
いづみ | (旅立ちの日に、キャビュレット家への襲撃を知るロミオ) |
いづみ |
(もみ合いの中で、ティボルトがマキューシオを刺し、 止め入ったロミオはティボルトを刺してしまう) |
マキューシオ | 『ーーっ』 |
マキューシオ | 『ロミオ、お前はこの街の頂点に……』 |
ロミオ | 『マキューシオ!!』 |
いづみ | (騒ぎを聞きつけた警察に捕まり、投獄されるロミオ) |
いづみ |
(事情を聞きに来た領主に、自分の責任だと告げ、 死刑を言い渡される) |
ロレンス | 『神よ、罪なき者に、慈悲をーー』 |
いづみ |
(四幕、死刑を言い渡されたロミオを助けるために ジュリアスが奮闘) |
ジュリアス | 『ロミオを助けたい。どうすればいい?』 |
ロレンス | 『仮死になる薬あれば、皆、だませます』 |
いづみ | (一人、薬の材料を求めて旅立つジュリアス) |
ジュリアス |
『どこだ、どこにあるんだよ、その花っていうのは。 服が戻るまで死ぬなよ、ロミオ』 |
いづみ | (そして、ロミオの刑執行日ーー) |
ロミオ | 『……』 |
いづみ |
(死刑代の前に立つロミオ、剣を手に斬りかかるジュリアス。 そして、クライマックスの殺陣) |
ジュリアス | 『死ね、ロミオーー!』 |
ロミオ | 『ジュリアス!?』 |
ロミオ | 『どうして、僕を!?』 |
ジュリアス | 『ティボルトの敵だーー!』 |
いづみ |
(二人の気迫が伝わってくる。 本気でロミオに掴みかかるジュリアスと、戸惑うロミオ) |
いづみ | (助けようとしていたジュリアスの変貌に、客も戸惑う) |
ロミオ | 『ーーっ』 |
ジュリアス | 『はあ!』 |
いづみ |
(うん、いい。ロミオの危うさが逆に緊迫感を生んで、 上手く真澄くんもフォローしてる) |
いづみ |
(ロミオの刑が執行される。絶望したジュリアスが服毒死。 ロミオとジュリアスの葬儀、客の関心を引いたままラストへ) |
いづみ |
(箱から蘇ってくる二人。ロミオに仮死薬を飲ませるために 一芝居うったことを告げるジュリアスとロミオの軽妙な掛け合い) |
ジュリアス |
『そもそも僕は肉体労働派じゃないんだ。 山登りなんて、もう金輪際ごめんだからな』 |
ロミオ |
『ごめんごめん、次は僕がジュリアスのために 仮死薬の材料を取りに行くよ』 |
ジュリアス | 『あんなことがそうそう何回もあってたまるか』 |
いづみ | (朝日を背にした旅立ちで終幕ーー) |
MANKAI劇場 舞台袖
いづみ | ……。 |
いづみ | (満開の拍手ーー) |
咲也 | ……。 |
綴 | ……これ、拍手だよな? |
真澄 | お客さん。 |
至 | すごいな。 |
シトロン | 嵐みたいネ……。 |
いづみ | みんな、ぼーっとしてないで、カーテンコール! |
咲也 | ーーは、はい! みんな、行こう! |
MANKAI劇場
咲也 | ーーありがとうございました! |
綴 | ありがとうございました! |
真澄 | ……。 |
至 | ありがとうございました。 |
シトロン | ありがとうダヨ! |